あんまりアレだったもんだから、つい。
昼寝
ある晴れた日の昼下がり。
原田左之助はヒマそうに屯所内の庭を歩き回っていた。
「っだぁぁ〜〜!!ヒマだぁー」
今日はいつも一緒にいる平助・新八は見回りなどで居なかった。
こんないい天気なのに遊ぶ相手が居ないから、左之助はヒマを持て余していた。
「つまんねー!なんか面白い事ないのかよー・・・」
好奇心旺盛な子供のような台詞を呟くと、
左之助は縁側にドカリと腰をおろした。
「つまんねー・・・」
両頬に手を添え、背中を丸めて太ももあたりに肘をついた。
そして周りをキョロキョロと見回すと、ある部屋を見つけた。
「おぉ?あそこの部屋って確か・・・だよな?」
それは賄い方のの部屋だった。
はここに居る隊士のほとんどと仲が良く、明るい子だ。
勿論3人組や、隊長格の者とも仲が良かった。
特に3人組と仲が良く、よく一緒に遊んでいた。
「おーし!じゃぁ、んトコにでも行くか!!」
誰に語りかけるわけでもなく左之助は言うと、立ち上がっての部屋へ向かった。
「おーい!ー!!・・・ってアレ?」
左之助はの部屋に付くなり思い切り襖を開け、
元気よく声を掛けたが、予想外の光景に拍子抜けした。
「なぁんだよ・・・。寝てんのかよ、コイツ・・・」
左之助が言った通り、は寝ていた。
もの凄く気持ち良さそうに寝息をたてながら。
「・・・はぁ」
左之助は溜息をつくと、寝ているの横に腰を下ろした。
「お前までこんなんじゃ俺、つまんなくて死にそうだぜー・・・」
そう言って左之助はの寝顔を覗き込んだ。
「あー、マジでコイツ気持ちよさそう・・・」
左之助はしばらくの顔を観察していた。
薄い桃色で柔らかそうな頬。
その頬に少し掛かっている、薄茶色の髪。
何気に長い睫毛。
「っあー。ちょっとやべぇ・・・」
左之助はの横に今度は仰向けに寝転がった。
「何だよ、お前・・・。ちょっと・・・カワイイじゃねぇか」
左之助は右手で自分の顔の半分を隠しながら、照れたように言った。
心なしか、頬が少し赤い。
今まであまり意識しないでを見ていたせいか。
急にこんな顔を見せられたから、左之助は動揺していた。
もう一度横に居るに目をやる。
視線はさっきと同じところへ。
そして最終的にの唇にも目がいった。
左之助の喉が鳴る。
男・原田左之助。只今無駄に緊張中。
左之助はに顔を近づけた。
徐々に徐々に近づけていき、とうとうあと少しで
唇に触れるぐらいまで近づいた。
ちなみにはまだ寝ている。
「・・・後で文句言われても、起きねぇお前が悪ぃんだからな」
そういうと、左之助はついにに口付けた。
の唇は、思いのほか軟らかかった。
左之助は唇を離して余韻に浸りつつを眺めていると、
ふいにの目が開いた。
「・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
目が合って、左之助は固まった。
どうしようもない、この状況。
どうしようかと、左之助は慌てていた。
「・・・あー。その・・・」
「・・・んん・・・ぅー・・・」
「・・・?」
どうやらは寝ぼけているらしく、まだはっきりと
目が覚めていないようだ。
確かに目が少し虚ろな感じだ。
「・・・何だよ。威かすなよ」
「原田さぁん・・・?」
「へっ?!あ、な、何だ?」
左之助は今度は声を掛けられて吃驚した。
やっぱり目が覚めているのではないかと、疑う。
「・・・・・・」
「・・・・・・?」
声を掛けてから何も言わないに、左之助は首を傾げた。
「・・・寝る」
「はっ?」
そう言ってはまた寝る体勢をとった。
左之助はそんなを見てふぅと息を吐いた。
さっきから吃驚の連続で落ち着きの無い心臓を落ち着かせようとした。
すると、左之助は着物が引っ張られる感覚に気付いた。
が左之助の着物を引っ張っていた。
「おぉ。何だよ、」
「・・・原田さんも」
「ん?」
「原田さんも寝よ?」
「・・・はぁっ?!」
またまた左之助、吃驚。
恐らく、今日一番の吃驚だ。
「な、なななな!!何、言ってんだ、お前ぇっ?!」
「・・・御休み〜」
「・・・っ!!」
焦っている左之助を余所目に、はまた寝始めた。
また気持ち良さそうに寝たを見て、
左之助も寝る体勢をとった。
「お前には敵わねぇぜ・・・」
呆れたようにそう呟いて、左之助はの頬に口付けた。
「御休み、・・・」
そう言って、左之助は静かに目を閉じた。
あとがき
無駄に緊張したのは私です。
つか、あ、甘っ・・・!!!左之のキャラ違っ!